地球科学輻合部特別講演のお知らせ 日時 9月30日(火) 理学研究科1号館462号室 16時半ー18時 題目 断層岩の化学組成から見た地震時の流体岩石相互作用 講演者 海洋研究開発機構 高知コア研究所 グループリーダー 石川剛志先生 要旨 断層岩の化学分析は,地震時の断層における流体岩石相互作用および断層すべり メカニズムの理解に有効であることが最近明らかとなってきた。原岩と流体の組 成が既知であれば,断層岩の微量元素・同位体組成から地震時の流体岩石相互作 用の有無および流体との反応温度を見積もることができる。1999年集集地震で 滑った台湾チェルンプ断層,房総・四万十・コディアック付加体中の化石断層, 中央構造線で見出された地震時の高温流体岩石相互作用(200〜>350℃)や,南海 トラフ,日本海溝の地震断層の研究成果等について紹介する。 29日月曜日から3日間、石川剛志先生の集中講義があります。 ____ 平成26年度 地球惑 星科学(地球物理学)特別講義 (学部生・大学院生向け集中講義) 「沈み込み帯マグマや地震断層の化学分析から見る流体岩石相互作用」 講師:海洋研究開発機構 高知コア研究所 グループリーダー 石川剛志先生 日時: 9月29日(月) 13:30−18:00 9月30日(火) 9:30−12:00、13:30−18:00 16:30−18:00は講義に関連する話題でセミナーをします。 10月1日(水) 9:30−12:00、13:30−16:00 場所:9月29日(月) 理学研 究科1号館−462 9月30日(火)理学研究科1号館−462 10月1日(水)理学研究科1号館−563 講義内容: 固相と流体との相互作用は,地球表層部〜内部における元素分別を支配する重要 な要因であるとともに,物質循環やエネル ギー輸送に大きな役割を果たしてい る。本講義では,岩石・鉱物の微量元素含有率や同位体比を用い,地球化学的手 法を用いて固相流体相互作 用を解析するための基礎および応用例について解説 する。 地球化学的手法を用いた解析事例としては,沈み込む海洋リソスフェア(スラ ブ)の脱水に伴う流体移動・元素移動とマグ マ形成過程(現在の島弧やオマー ンオフィオライトの火山岩・変成岩),地震時の断層における流体岩石相互作用 と断層すべりメカニズム(台 湾集集地震・東北地方太平洋沖地震に関連する断 層岩や陸上付加体中の断層岩),海生炭酸塩に記録された地球環境変動(海洋pH の変動等)等を取り扱う。 以下の項目について3−4時間で講義する。 1.地球の元素分別を大きく支配する水 2.固相流体相互作用による元素分別 3.スラブ流体と島弧マグマ 4.地震時の断層における流体岩石相互作用 5.固相流体相互作用と地球環境   問い合わせは:地球熱学研究施設分室 川本 (内線:3938)