地球科学輻合部特別講演会 日時: 平成26年12月19日(金) 17:00〜18:30 場所: 理学研究科1号館4階466号室 講演者: 小林 敬生 氏(韓国地質資源研究院 専任研究員) 講演題名: 「かぐや月レーダサウンダで見る月面と月の地下構造」 講演要旨: 月周回衛星「かぐや」は月の起源と進化の解明のための科学データ取得と月探査 技術の実証を目的として2007年9月14日に打ち上げられた。「かぐや」には合計 14の科学ミッション機器が搭載され2009年6月11日の制御落下による運用終了ま での間に月面上空100kmの高度から科学観測・計測が遂行された。搭載ミッショ ンのひとつに、月レーダサウンダ(Lunar Radar Sounder: LRS)がある。LRSは 月の地下構造探査を主目的とする観測周波数5MHzのHF帯レーダである。LRSは海 領域(暗灰色の玄武岩溶岩に覆われた表面が平坦な領域)でかつての月面での断 続的な溶岩流出活動を示唆する地下の層構造を検知し所期の成果を上げた。本講 演では、現在も引き続き進められているLRS観測データの解析・研究について紹 介し、月の地下のみならず月表面を対象として行なわれているデータ解析の方法 と得られつつある最新の成果について解説する。 問合せ先: 山路 敦 教授