京都大学21世紀COEプログラム 活地球圏の変動解明 アジア・オセアニアから世界への発信
ベトナム国家水文気象局、KAGI21、東京大学、首都大学東京、IORGC/JAMSTEC、総合地球環境学研究所の共催で、標記ワ−クショップがベトナム北部のハロン湾を望む会議場で日本とベトナムから48名が参加して開催された。水文気象局副長官の挨拶から始まったワ−クショップは、MAHASRI・GEOSSおよび東南アジアにおける観測、モンス−ン降水の予報、インドシナにおけるモンス−ン季節変動・季節内変動・年々変動、台風と数値モデル、ベトナムの洪水と高潮予報、の５つのセッションからなり、計43件の発表があった（内、日本からの参加者の発表23件、ベトナムからの参加者の発表20件）。セッション名から分かるように内容は広範囲にわたっており、対流圏上層の水蒸気輸送季節変動の話題から洪水の研究まで、モンス−ンに関連した幅広い研究の発表が行われた。ベトナムはインドシナ半島諸国の内で大学に大気海洋学部のある数少ない国の１つであり、また、水文気象局が近年になってドップラ−レ−ダ−の新設や高層ゾンデ観測地点の増強など気象水文観測・予測に力を入れている事もあり、レベルの高い発表・議論が続いた。最後に総合討論が行われ、今後の研究交流、人的交流の必要性が確認されるとともに、KAGI21を含む日本の諸機関によるアジア諸国の若手研究者育成の努力も高く評価され、その継続が期待された。
水文気象局副長官の開会挨拶
ワ−クショップ風景
ワ−クショップ参加者