京都大学21世紀COEプログラム 活地球圏の変動解明 アジア・オセアニアから世界への発信

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“インドネシアにおける古気候変動”に関するワークショップ

渡邊裕美子(COE研究員)

KAGI21-COEプログラムにおけるインドネシア鍾乳石プロジェクトの一環として、2006年9月14日に、バンドン工科大学(ITB)で、“インドネシアにおける古気候変動”に関するワークショップが開かれた。ワークショップの様子は、衛星を介して京都大学にも配信された。京都大学における参加者は10名、ITBにおいては30名を越える参加者があった。ワークショップは、インドネシア鍾乳石プロジェクトのこれまでの研究成果を紹介することを目的に、開催された。
まず、田上高広氏(京都大学)からインドネシア鍾乳石プロジェクトの概要が紹介された。続いて、Budi Brahmantyo氏 (ITB)は、インドネシアの石灰岩地域の分布やその地質について解説した。
ワークショップ中盤では、2006年3月と9月に行われたジャワ島西部のスカブミ地域における鍾乳洞調査の研究成果が報告された。松岡廣繁氏(京都大学)は、鍾乳洞内外の地質調査から、鍾乳洞の形成過程について報告した。渡邊裕美子(京都大学)は、鍾乳石のウラン放射非平衡分析結果について報告した。さらに、大沢信二氏(京都大学)は、Drip Waterの分析結果を報告し、鍾乳洞周辺環境における二酸化濃度測定結果から石筍の成長モデルを提案した。
ワークショップ後半では、ワークショップ前日まで行われていたジャワ島中部ケブメン地域で行われていた鍾乳洞調査の成果が、松岡廣繁氏(京都大学)と山田誠氏(岡山理科大学)によって紹介された。  
今回のワークショップでは、衛星を通じてITBと京都大学の両大学に、インドネシア鍾乳石プロジェクトの現況を同時に報告できた点で、大変意義深かった。最後に、ワークショップを円滑・快適に進めることができたのも、会場の準備や広報をして頂いたITBや京都大学事務局の協力の御蔭である。記して、感謝したい。

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Fig 1:ワークショップのポスター

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Fig 2:ワークショップのプログラム

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Photo 1:発表の様子(田上高広氏)

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Photo 2:発表の様子(Budi Brahmantyo氏)

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Photo 3:ワークショップの様子(ITB側)

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Photo 4:ワークショップの様子(京都側)

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