京都大学21世紀COEプログラム 活地球圏の変動解明 アジア・オセアニアから世界への発信

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活地球圏セミナー 第12回 (2005年1月19日)

◆「人工衛星の微量成分データから見た熱帯上部対流圏-下部成層圏」
  庭野 将徳 (理学研究科地球惑星科学専攻)

 近年、人工衛星の観測技術とデータリトリーバル技術における発展により、 熱帯上部対流圏-下部成層圏における微量成分の精度良い観測が可能に なった。それにともない、大気科学の新たな知見が得られてきている。 ここでは、今年満 13才を迎えた UARS 衛星搭載センサー HALOE による 水蒸気や消散係数の観測で得られた結果を主に紹介しながら、熱帯下部 成層圏から上部対流圏における平均子午面循環 (ラグランジュ的循環) と 脱水過程と放射過程に関わる新たな知見や仮説を紹介する。 そして「放射」を介した「物質」と「輸送」の密接な関わりを見直す。

  1. はじめに
  2. 人工衛星による大気微量成分観測
  3. 成層圏平均子午面循環
  4. 熱帯対流圏界面域の脱水凝結と放射過程
  5. おわりに

[セミナー風景]

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◆「重力観測の今 - micro galからnano galへ - 」
  東 敏博 (理学研究科地球惑星科学専攻)

重力観測の歴史は古いが,その測定精度の向上は,一重に計測技術の発展によっている 。今,絶対重力測定では,μgal(10-6ms-2)の議論ができるまでになってきたが, これは,絶対重力計に用いられているレーザー光と原子時計による超精密計測によって 行われている。また,相対重力測定では,超伝導によるマイスナー効果を利用した超伝 導重力計が出現し,実にnano gal(10-12 g)の重力変化の検出が可能となってきてい る。

ここでは,このような高精度・高感度な観測によって何が見えてきたのかを,計測の原 理とともに紹介する。

[セミナー風景]

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