京都大学 大学院 理学研究科 地球惑星科学専攻、理学部 地球惑星科学系

MENUMENU

修士論文賞

地球惑星科学専攻では、平成22年度より、優秀な修士論文を顕彰することを目的として、当専攻(分野)の教員が修士論文と発表会の内容を総合的に評価し、地球惑星科学専攻修士論文賞を授与しています。 これまでの受賞者と論文表題は以下の通りです。

令和6年度受賞者 NEW!

地球物理学教室

  • 荻野 晃平:かぐや低高度観測データを用いた太陽風月ミニ磁気圏相互作用の研究
  • 西上 直志:現実地球の複雑性が地震の弾性・粘弾性変形に与える影響の評価
  • 藤田 駿:乾燥大気力学コア(MCM)上で生じるQBO的振動についての考察と3次元スペクトルMCMの新たな定式化

地質鉱物学教室

  • 中野 美玖:東南極セール・ロンダーネ山地メーフィエルにおける複変成作用のペトロクロノロジー的研究
  • 明田 将治:幌満カンラン岩体に産する黒色カンラン石の包有物について
  • 佐藤 瑠晟:河川、潮汐、波浪がデルタ形態に与える影響:畳み込みオートエンコーダを用いた定量的解明

        写真:荻野/原田(助教)

写真:西上/風間(助教)

写真:藤田/石岡(教授)

写真:東野(助教)/中野/河上(教授)
    

写真:伊神(助教)/明田
    

写真:成瀬(教授)/佐藤
    

荻野 晃平さんのコメント

このたびは修士論文賞をいただき、大変光栄に思います。学部4回生の頃から、何も分からなかった私に丁寧にご指導くださった原田先生、そして講座の先生方には、心より感謝申し上げます。 本研究では、月のミニ磁気圏低高度領域における荷電粒子とプラズマ波動について解析を行い、複数の電磁気的現象を調査しました。対象とする現象が多岐にわたるため、それらを包括的に結び付けた解釈を与えることに苦労しました。しかし、幼少期から宇宙が大好きで、望遠鏡で月を観察していた私にとって、JAXAのかぐや衛星のデータを用いて月の研究をすることは、この上ない喜びでした。夜遅くまで研究した日の帰り道には、月を見上げて元気をもらったものです。その努力が実を結び、かぐやの運用終了から15年の時を経て、月の科学に新たな成果をもたらすことができました。 大好きな月の研究に携われる現在の環境に、感謝の念が尽きません。博士課程に進んでも、幼少期から抱いてきた宇宙惑星科学へのロマンを忘れず、研究に精進してまいります。

    

西上 直志さんのコメント

この度は修士論文賞をいただき、大変光栄に思います。このような賞をいただけたのは、指導教員である風間助教をはじめ、日々様々な議論を提供してくださる周囲の皆様や、私の大学院進学に理解を示してくれる家族のおかげだと感じています。深く感謝申し上げます。 当初の修士課程の研究目標は、実際の観測データを用いて余効変動(地震後に発生する地殻変動)を調べるというものでした。修士課程ではこの目標に到達できませんでしたが、目標に向かう途中で疑問に思った基礎的な事項を調べるうちに、まとまった研究になり修士論文を完成させることができました。興味のおもむくままに自分の気になることをとことん調べる日々は非常に充実したものでした。残された課題を解決できるよう、今後も研究を進めていきたいと思います。

    

藤田 駿さんのコメント

この度は修士論文賞を頂くこととなり、大変光栄に思います。指導頂いた石岡圭一先生はもちろん、気象学研究室をはじめとした大気科学分科のみなさん、論文を査読してくださった方々、研究集会や学会で出会った人たちなど、多くの方々との議論がなければ研究をここまで深めることはできなかったと感じています。まずはこの場を借りてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。 力学コアを一から実装し、数値実験や解析を行い、更にモデル開発もするという研究は大変な道のりではありましたが、何でも自分で作りたい性格の私にとってはやりがいがある研究でした。何より自分が作ったプログラムが正しく動作したときの喜びはひとしおです。 ただ、修士論文の内容は発展途上であり、まだまだやりたいことも沢山あります。博士後期課程でも引き続き精進し、さらに研究を深めていく所存です。

    

中野 美玖さんのコメント

この度は修士論文賞を賜り、大変光栄に思います。本研究を進めるにあたり、ご指導いただいた河上哲生教授、東野文子助教をはじめ、岩石学講座の皆様、分析に協力してくださった東京大学、九州大学の方々、学会等で貴重なご意見をくださった方々に心より感謝申し上げます。 私は南極の変成岩が経験した変成作用について、岩石学と年代学を組み合わせたアプローチで明らかにする研究に取り組みました。研究の過程では、天然の試料が残す情報から約6~5億年前の変成作用を読み解いていく中で、いったいどう解釈すればよいのだろう、と悩むことも多くありましたが、先生方や研究室の仲間との議論を通じて新たな視点を得ることができ、少しずつ前進することができました。河上先生、東野先生のご指導のもとで、岩石学の面白さや奥深さに触れながら、真摯に粘り強くサイエンスに取り組むことの大切さを学ぶことができ、大変貴重な経験をさせていただけたと感じています。 学部4年からの3年間にわたる研究生活は、私にとって非常に充実した時間でした。この環境で培ったものを糧にこれからも学び続け、自然への理解を深めながら、社会に貢献できるよう努力して参ります。改めまして、ご指導・ご支援いただいた皆様に心より感謝申し上げます。

    

明田 将治さんのコメント

この度は、名誉ある修士論文賞をいただき大変光栄に思います。本研究を遂行するにあたり、ご指導いただいた三宅亮教授や伊神洋平助教をはじめとする多くの方々に深く感謝を申し上げます。私の修士論文のテーマは、「幌満カンラン岩体に産する黒色カンラン石の包有物について」です。地球深部に位置するマントルの情報を持つカンラン岩という岩石の、主要構成鉱物であるカンラン石中の微小な離溶組織について、二年間で様々な分析を行いました。最先端の装置を用いた分析を行う機会を何度もいただき、日々新たな発見の連続でした。卒業後は、視野を広げ、科学の様々な分野の発展に貢献したいと思います。改めまして、研究生活を支えてくださった家族や友人、研究室の方々に、お礼を申し上げます。有難うございました。

    

佐藤 瑠晟さんのコメント

この度は修士論文賞をいただきまして、大変光栄に思います。多くのご指導・アドバイスをいただきました成瀬元教授をはじめ、これまで支えてくださった皆さまに深く感謝申し上げます。私はデルタと呼ばれる沿岸地形について、その多様な形態を解析することを中心に修士研究を進めてまいりました。時には研究のことで頭がいっぱいになることもありましたが、デルタのように多様性と個性に富んだ仲間たちに支えられ、大きく成長することができたと感じております。また、自身の研究以外の場面でも、恐竜の足跡を発見してみたり、調査船に乗ってみたり、海外の学会に参加したりと、非常に刺激的な経験が溢れる二年間でした。来年度からは博士課程に進む決断をいたしました。学問を、人生を、楽しむことを忘れずに、これからも研究に励んでいきたいと思います。

過去の受賞者

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